チャイルドマインダーと保育士の給料・働き方・なりやすさを比較
ここでは、チャイルドマインダーと保育士の違いを、給料・働き方・なりやすさの視点で比較しています。保育士からチャイルドマインダーに転職された方のコメントも掲載していますので、チャイルドマインダーを検討中の方は参考にしてください。
チャイルドマインダーと保育士の給料の差はどれくらい?
チャイルドマインダーの給料
「厚生労働省調査賃金構造基本統計調査」によると、チャイルドマインダーの平均年収は、約282万円でした。月収にすると、約23.5万円ということになります。これは雇われの場合で、独立開業をすれば、年収500万円越えも十分に狙えます。(実際に独立して1,000万円越えのチャイルドマインダーの方もいるそうです。)
また、チャイルドマインダーには在宅保育と訪問保育の働き方があり、どちらのワークスタイルかで給料は異なります。
- 在宅保育の場合
- 平均年収約180万円~468万円
- 訪問保育の場合
- 平均年収約144万円~264万円
保育料の相場は預かる子どもの年齢や、地域によって異なりますが、在宅保育ですと時給1500円前後、訪問保育ですと時給700~1000円になることが多いようです。

チャイルドマインダーの給料の特徴は〈預かる人数×保育料〉が1日の収入で、年齢にもよりますが預かれる人数は最大4人までのため、保育料の差がある在宅保育と訪問保育で大きく年収がひらきます。
保育士の給料
「厚生労働省うの平成27年賃金構造基本統計調査」によると、保育士の平均年収は約300~350万円でした。月収にすると、約25万~29万円ということになります。
これはあくまでも保育士全体の年収となっており、保育士のなかでも年収の高い公立保育士の年収も含まれた平均となっています。私立保育士と公立保育士は、若手のころはあまり年収に変化はありませんが、勤続年数が長くなってくると、2倍近く年収に差がでてきてしまいます。
また、残業の多い保育士ですが、サービス残業で無報酬の園がほとんどです。もしもこのサービス残業が給料にキチンと反映されたら、年収はもっと高まります。しかしながら、現状では保育士のサービス残業は人手不足などの理由から、改善するのは難しいと言われています。
- チャイルドマインダー
- 平均年収は約282万円。在宅保育の方が給料は高く、〈預かる人数(最大4人まで)×保育料〉が1日の収入。
- 保育士
- 平均年収は約300~350万円。公立保育士と私立保育士で給料の差が大きく、サービス残業が多い。
実態は??転職者の声
在宅保育でお給料アップしました
保育士時代の年収270万円→在宅保育で年収340万円にアップしました。保育士の頃はサービス残業も多かったのですが、在宅保育だと自分で決めた終了時間には、保護者が子どもを迎えにきてくれて残業することがなくなりました。
(24歳女性)
チャイルドマインダーと保育士の働き方の違いとは
少人数保育のチャイルドマインダー
チャイルドマインダーは主に0歳~12歳までの子どもに「少人数保育」をするスタイルです。預かる子どもの数も最大4人までのため、1人1人の子どもをしっかりと保育することができます。
また、チャイルドマインダーは在宅保育か、訪問保育のどちらかの形態で働くことになります。在宅保育は外に出ず、自宅や保育ルームで働く一方、訪問保育は依頼主の家や指定された場所で働きます。

働く場所は違えど、チャイルドマインダーは少人数保育という点から、質の高い家庭的な保育をすることができる働き方です。
在宅保育か訪問保育かの働き方や、引き受ける子どもの人数を自分で決めることができるので、チャイルドマインダーは自分で働き方を選ぶことができます。
集団保育の保育士
保育士は主に0歳~就学前までの子どもに「集団保育」をするスタイルで、多くの子ども達を保育しなくてはいけません。
チャイルドマインダーと違い、働き方は選べずに施設内での勤務になり、保育する子どもの数も決められています。1人で担当する子どもの人数は、0歳児なら3人、1~2歳児なら6人、3歳児なら20人、4歳児以上なら30人までです。

保育士は担当する年齢にもよりますが、どちらかといえば、「質」よりも「多くの子ども達」を保育する働き方です。
- チャイルドマインダー
- 「少人数保育」形式で、預かる子どもの人数を自分で決められる。在宅か訪問保育かを選べる
- 保育士
- 「集団保育」形式で、預かる子どもの人数や働き方は選べない。
実態は??転職者の声
少人数制で子どもをしっかりみれるようになりました
保育園勤務をしていたときは、1人で多くの子どもをみないといけないため、常に気を張りながら働いていました。それに加えて子どもの親御さんから様々な要求や相談が多く、気がめいってしまいチャイルドマインダーに転職しました。訪問型で子ども達をみていますが、小人数制で子ども、親御さんともしっかりコミュニケーションがとれるようになりやりがいがあります。
(31歳男性)
チャイルドマインダーと保育士はどっちがなりやすい?
チャイルドマインダーになるには?
チャイルドマインダーは民間資格で、スクールの養成講座の受講と修了後、チャイルドマインダー検定に合格をすることで資格を取得することができます。
現在、チャイルドマインダー認定講座は3つありますので、いずれかを受講・修了して検定試験に合格すれば、チャイルドマインダー資格をとれます。

検定試験はそれぞれの認定団体が実施しており、試験の内容や試験時間、合格率は異なりますが、合格率が1番低い講座でも70%以上は合格しています。しっかりと勉強すれば、チャイルドマインダーになるのは決して難しくありません。
養成講座の受講期間や費用は、各団体で異なります。受講生のサポート体制なども団体により大きく異なりますので、資格取得を考える際には、事前に調べておくことが大切です。
保育士になるには?
保育士は国家資格で、資格をとるのには2通りの方法があります。
方法1 厚生労働省が指定する養成学校で保育士養成課程を修了する
大学や短大、専門学校などの養成学校に通い、養成課程を修了する方法です。学校を卒業すれば、無試験で保育士の資格を手に入れることができます。
これらの学校で行われる授業は、保育士に必要な知識や、ピアノや読み聞かせなどの実技、保育実習などが必修になっています。
方法2 保育士試験を受験し、合格する
筆記と実技の保育士試験に合格して、保育士資格をとる方法です。現在、保育士試験は年2回行われておりますが、1度で全ての科目に合格しなくても大丈夫な仕組みです。
保育士試験を受験して1度合格した科目は3年間有効なため、長い目でみて資格取得することも可能です。
そもそも、「1度で全ての科目に合格する」という合格率は10%~20%と極めて低く、1回での合格は非常に難しいでしょう。
- チャイルドマインダー
- 講座を受講・修了した後に検定試験に合格する。比較的短い期間で資格をとれ、試験の合格率は70%以上。
- 保育士
- 学校に通って卒業するか、保育士試験に合格する。学校に通う場合は最短でも2年かかり、保育士試験の合格率は10~20%と低い。
実態は??転職者の声
難易度が全然違います!
大学で4年間かけて保育士の資格をとりましたが、保育士の仕事と並行してチャイルドマインダーの講座も受けました。試験に合格するまで半年もかからず、保育士の資格取得の難しさとは雲泥の差を感じました。未経験でこれから保育に携わりたいという人なら、保育よりもチャイルドマインダーの資格が圧倒的に難易度は低いですよ。
(26歳女性)
チャイルドマインダーと保育士の違いまとめ
チャイルドマインダーと保育士の違いを、各項目ごとにまとめてみました。
チャイルドマインダー | 保育士 | |
---|---|---|
平均年収 | 約282万円 | 約300~350万円 |
労働時間 | 自分で設定可能 | 原則8時間 |
残業 | 残業はほぼない | サービス残業がある |
保育形態 | 少人数保育 | 集団保育 |
1人が預かる子どもの数 | 自分で設定可能(最大4人まで) | 自分で設定不可能 0歳児:~3人 1~2歳児:~6人 3歳児:~20人 4歳児以上:~30人 |
働き方 | 在宅or訪問 | 保育園 |
資格 | 民間資格 | 国家資格 |
合格率 | 70% | 10~20% |
チャイルドマインダーは在宅保育の場合ですと給与は比較的高く、質の高い保育をすることができることに加えて資格もとりやすいことが分かります。
一方保育士の場合は、公立の保育園に勤められた場合は継続して働くことにより給料が高くなり、多くの子どもたちを保育することができますが、資格取得に時間を要したり合格率が低いことがネックになることもあります。

チャイルドマインダーか保育士として働くことで迷っているなら、以上の働き方や給与面、資格取得までの道のりを参考にしてみてくださいね。
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