チャイルドマインダーの開業で失敗しないためには?
チャイルドマインダーの開業で失敗しないためには、事前準備や手順をしっかりと理解することが重要です。こちらでは、自宅型開業・施設型開業・訪問型開業の方法と、開業支援をしてくれる講座のサポート情報をまとめています。
自宅で開業する場合の手順
1.保育環境の整備
自宅で保育施設を開業する場合、自宅の一室を保育室として利用できるように、安全確認を行います。チェックするポイントとしては、窓の高さや配置されている家具、引き出しや扉に取り付ける鍵やチャイルドロック、小さな階段に至るまで、子どもたちに万一の危険がないか充分に注意が必要です。こうした整備を怠ってしまうと、保育中にもしも子どもが怪我をしてしまった場合、子リラ側の整備不良が訴えられ、慰謝料が発生するケースも考えられます。
また、子どもたちが楽しく過ごせるように、照明や壁紙を明るいものにする、キャラクターのウォールステッカーなどを貼るという工夫をするなど、検討してみましょう。
その他にも、子どもたちを保育するのに最低限必要な、調理器具や子ども用の食器、おもちゃ、救急箱などを買い揃えておく必要があります。
2.サービス内容・料金体系の決定
自宅開業をしたチャイルドマインダーの場合、1時間当たりの保育料が設定されている、いわゆる「一時保育型」の料金体系が多いようです。
地域によっても変動しますが、日中帯であれば1時間1,000円ほど、深夜帯であれば1時間1,500円ほどが相場です。
3.各種保険加入
自宅開業して保育を行う場合に、最低限加入しておかなければならない保険が「賠償事故補償」と「障害事故補償」です。
「賠償事故補償」は、例えば預かり中の子どもがボールを投げたら隣家の窓ガラスを割ってしまった、というような、モノに対しての損害に適用され、「障害事故補償」は保育中に子どもがケガを負ってしまったときなどの、人に対してのケガに適用されます。
4.自治体に届出を提出
自宅開業で保育に関する事業を行う場合、都道府県知事等への届出が必要になります。これまでは、1日に保育する子どもの数が6人以上の場合のみ届出を提出する決まりでしたが、平成28年4月以降、臨時に設置される場合を除いては、1人でも子どもを預かる場合には提出が必要、と改められました。
施設を借りて開業する場合の手順
1.保育環境の整備
施設を借りて開業すると言っても、複数のチャイルドマインダーや保育士と共同でワンルームマンション等を借り、在宅の保育室を経営するというパターンがほとんどです。
駅の近くなど、好立地なら集客には大きく有利ですが、賃料や保証料が高いといった資金面でのデメリットもあります。
また、近所に公園や小児科医といった、保育に必要な施設がそろっているかどうかも重要になります。
2.サービス内容・料金体系の決定
施設開業型のチャイルドマインダーの場合、保育サービスは認可保育園とあまり変わらない時間帯で受け入れる施設がほとんどで、年齢別に月極め料金が設定されていることが多いようです。
ただし、認可保育園と異なり、認可外保育園には自治体からの補助金が支給されないため、保育料の相場は月額4~6万円と、やや高めです。
地域によっては保育料の上限が決まっていることもあり、場合によっては「保育士資格所持者」が必要になるケースもあります。
また、認可外保育園の中でも独自の基準が設けられ、一定の条件を満たしていれば補助金が認められる都道府県もあるので、必ず各自治体に確認するようにしましょう。
3.各種保険加入
複数人と共同で運営する施設開業型のチャイルドマインダーの場合、最低限加入しておかなければならない「賠償事故補償」と「障害事故補償」に加え、「就労上の事故補償」「傷害補償」など、職員の事故や傷害に適用される保険も検討する必要があります。
4.自治体に届出を提出
保育事業を行うにあたって、保育施設の所在する都道府県に、その旨を届け出る必要があります。
その他にも、1日に預かりを行う子どもの数が5人以下の施設は、保育者が定期的に「居宅訪問型保育研修」「子育て支援員研修」などの研修を受けなければならず、この研修の受講状況も届出事項となります。
訪問型で開業する場合の手順
1.保育環境の整備
訪問型のチャイルドマインダーの場合、各家庭と個人契約などを結び、保育サービスは訪問先である各家庭で行うため、チャイルドマインダー側で整えるべき環境などは特にありません。
子どもが使う布団や毛布、食器、おもちゃなども、すべて各家庭で用意していただいたものを使います。台所や洗面台、風呂、トイレなども、契約内容によっては訪問先で借りることができます。
最低限の救急道具や、戸外遊びなどをする際に必要となるハンカチやティッシュ、小さめのショルダーバッグやポシェットなどがあると便利です。
また、依頼時間が食事の時間を挟む場合、自分自身の食事を持参する必要があります。手早く食べられるおにぎりやサンドウィッチなどがおすすめですが、食品アレルギーのあるお子さんの保育の場合、万が一口に入れてしまうことなども考慮して、充分に配慮する必要があります。
2.サービス内容・料金体系の決定
訪問型のチャイルドマインダーの場合、料金の設定は、日中帯であれば1時間1,000円ほど、深夜帯であれば1時間1,200円ほどが相場のようです。
また、保育料とは別に交通費を請求する場合には、実費請求とするケースや、対象エリアを設定し、各エリアごとに固定額を請求するケースなどが考えられます。
3.各種保険加入
訪問先の各家庭で保育サービスを行うチャイルドマインダーの場合、最低限加入しておかなければならない「賠償事故補償」と「障害事故補償」に加え、「施設賠償責任保険」の加入も検討する必要があります。
施設賠償責任保険は、業務中の事故で、他人の財物などに損害を与え、法律上の責任を負担した場合に適用される保険です。
4.自治体に届出を提出
訪問型のチャイルドマインダーの場合、届け出先はチャイルドマインダーの自宅が所在する都道府県となりますが、例えば複数のチャイルドマインダーが事業所を構え、そこから訪問先へ出勤するような就労スタイルである場合には、事業所が所在する都道府県への届け出となるので注意が必要です。
失敗しないためには
チャイルドマインダーの開業における「失敗」には、様々なケースが考えられますが、多くの方に起こり得る失敗と言えば、「経営難」でしょう。経営難の原因は大きく分けて2つあり、「子どもが集まらない」ことと、「出費がかさんでいる」ことです。
原因①子どもが集まらない
子どもが集まらないことに関しては、その保育施設の集客力が弱い、施設の質や雰囲気に魅力がない、保育料が高いなど、考えられる要因をひとつひとつ解消する必要があります。
例えば、家庭的保育には、他の保育施設にはない特色として、「創作に力を入れている」「自然と触れ合うことを大切にしている」など、認可外の保育施設だからこそできる独自保育があります。集客力アップのひとつの戦略として、保育サービスにこうした独自性を持たせてみるのもいいかも知れません。
原因②出費がかさむ
出費がかさんでいることに関しては、事業立ち上げの際の準備にかかった費用が予算を大きくオーバーしていた、人件費がかかり過ぎていたなど、無計画な資金繰りが招いてしまうことがほとんどです。
家庭的保育と言っても、「事業」には変わりないので、他の起業と同じように、しっかりとした経営計画を立案し、これに基づいて展開させていく必要があります。
こうした「経営難」対策は、正直なところ、ひとりではどうすることもできない事案が多く、そこで重要になってくるのが、チャイルドマインダーの資格取得後の、スクール側のアフターサポートです。
例えば、当サイトでご紹介している「NCMA,Japan」には、資格取得後の開業や事業運用などを手厚く支援してくれる「キャリアセンター」という機関があります。
キャリアセンターに登録をすれば、保育施設の開設準備に伴う宣伝や、経営マーケティングなど、事業の立ち上げから運用に伴うあらゆる知識や技術について学ぶことができ、経営者となって事業を開させていくためのノウハウを身に付けることができます。
NCMA,Japanのキャリアセンターで受けられるサポート
- 保育施設の開設準備
- 顧客マッチングツールの活用法
- 事業形態などのマーケティング
- 資金調達支援
- 自治体への届け出手続きの事前準備や調整
- 賠償責任保険、傷害保険、イベント保険レクリエーション保険加入
- 人材交流や情報提供
- スキルアップ講座